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僕が沈んでいる間にも世の中は進んでいました。
・「カイジ」連載再開
・「放浪息子」2巻発売(遅い)
・「のだめカンタービレ」新巻もうすぐ
・先週のサンデーで鈴木 央(すずき なかば)先生*1が読みきり描いてました。
・マンガじゃないけど「サムライチャンプルー」面白かったです。
*1:ジャンプで「ライジングインパクト」描いてました。現在はウルトラジャンプでも連載中です
「ハートを打ちのめせ!(全2巻)」ジョージ朝倉著/祥伝社*2
祥伝社から書籍を出版している女性作家には他に岡崎京子さん、南Q太さん、やまだないとさんなどがいるけれど、これらの作家さんが一度は、或いは何度も描いているテーマであると自分は思う。実際岡崎京子さんや内田春菊さんからの影響は本人も認めるところであるという。
で、「ハートを打ちのめせ!」。「目指したのは中学生版ロマンポルノ(あとがきより)」ということですが。いや、俺ロマンポルノ観た事ないからそのへんはよくわからんのですけど。ただ印象的であったのは、自分が好きな男はほかの女子が好き、なので
よくわかんないけど
恋人同士っつーもんの
行き着く先はセックスらしいし体でつれるもんなら
つりたいと思った
と「夏休みだけでもいいから」と男に迫る少女、
或いは中年の理科教師を好きになり、気を惹くためにわざと柄の悪い連中に絡み、教師に助けられたところで
先生が手に入んなら何だってします!(中略)
あたしが 目の前で犯されでもすれば
先生を追い詰められるでしょ!?
と訴える少女。特に上で引用した2編の少女たちにとって、セックス或いは自分の性が恋を強引に成就させるための最後の手段であるということが、その裏側にある恋慕とも相まって凄みを持って伝わってきました。それぞれの少女が体の関係から「恋」を手に入れてしまうあたりハッピーエンドで(と少なくとも俺は感じましたが)、それはそれですごい納得のいくものでしたが、セックスを「手段」にしても恋を成就させたい登場人物たちの心の純粋さ、切なさと同時に背筋の凍る思い?危うさ?も感じ乍ら読んでました。何か凄みのある作品。うん、おもしろかった。